先日、某番組で「SIMカードにロックをかけていなかったために100万円近い請求来た。本体だけでなくSIMカードにもパスワード(PINロック)をかけましょう。」という内容が放送されていました。
その結果、SIMカードにロックをかける人が増えました。しかし、今度は「SIMカードのロックが解除できずに電話が使えなくなった」という相談も増えました。
ケータイショップではSIMカードのロック解除を希望する人が増えていましたが、今度は「SIMロック」の解除なのか、「SIMカード」のロック解除なのか分からず、お客さんもスタッフも困惑してしまう事態となりました。
今回は、SIMカードのロック(PINロック)について、またスマートフォンやiPhoneの紛失や盗難の被害に合ったときの対処法も解説していきます。
SIMカードがあれば別の携帯電話でも使用できる
SIMカードとは、携帯電話に入っている小さなチップ(ICカード)のことです。
SIMカードには、携帯の契約者を特定するためのID番号が記録されており、このチップと電話番号を結びつけることにより通信を可能とする。
Wikipedia:SIMカード
ちなみに、このSIMカードは「別」の携帯電話に差し込んで使用することができます。
中古スマホや家族から譲り受けたスマホが使えるのは「SIMカード」を差し替えているからですね。しかし、このSIMカードは悪用されることもあります。
例えば、Aさんがケータイを落としてしまい、Bさんがそのケータイを拾いました。そして、Aさんのケータイに差し込んであった「SIMカード」をBさんのケータイに差し込んでしまえば、BさんはAさんの電話番号で通話や通信をすることができます。
さらに、「SIMカード」は複製することが可能なため、複製されたSIMカードを何台もケータイに差し込んで、Aさんの電話番号として使用することが可能です。もちろん、請求はSIMカードの契約者である「Aさん」ということになります。
SIMカードのロック解除は「PINロック解除」、他社で使用するためのスマホのロック解除は「SIMロック解除」です。これは全くの別モノです。
SIMカードのパスワード(PINロック)とは何か?
上記の理由から「紛失や盗難にあったときのために、SIMカードにロックを掛けましょう」というのが放送内容でした。ちなみに正式には「PIN1コード」と言います。
PIN1コードは、第三者による無断使用を防ぐため、PIN2コードはユーザー証明書利用時や発行申請、積算料金リセットをするために使用されていますが、今回は、PIN1コードが問題になっています。
スマホに画面ロック(パスワード)を設定している人は大勢いますが、SIMカードにもロックをかけている人はあまりいません。そもそも、SIMカードにパスワード(PINコード)を設定できることすら知らない人がほとんどです。
SIMカードのパスワードは「PINコード」と呼ばれおり、数字で4桁~8桁のパスワードを設定することができます。そして、PINコードを一度設定すると、携帯の電源を入れるたびにパスワードを入力しなければ使用できません(電話の発信・着信、各種通信機能)。
もし「SIMカード」を盗まれたとしても、別の携帯に差し込んでもPINコードが分からなければ悪用されることはありません。
PINコード(パスワード)を忘れた場合
セキュリティ対策の一つとして、SIMカードにパスワード(PINコード)を設定しておくのはいいでしょう。しかし、そのパスワードを忘れてしまった場合はどうなるのでしょうか?
通常、PINコードは3回間違えると「PINロック」が掛かってしまい、今度はPINロック解除のために、別のパスワード「PINロック解除コード(PUK)」が必要になります。
この「PINロック解除コード(PUK)」は、SIMカードが発行されたときに、この「PINロック解除コード(PUK)」も同時に発行されていますので、契約書に8桁で記載されています。もしくはSIMカードを取り外したカードタイプの台紙に記載されています。
しかし、この「PINロック解除コード(PUK)」も10回間違えてしまうと、この「PINロック解除コード(PUK)」を再発行しなければなりません。しかも、店頭でしか手続きできません。
ちなみに、ドコモでの「PINロック解除」は無料ですが、キャリアによっては事務手数料3,300円がかかる場合があります。
PINコード(パスワード)は必要なのか?
携帯電話を紛失したときのことを考えると、PINコードを設定したほうがいいでしょう。
ですが、ケータイ(SIMカード)を紛失した場合、インフォメーションセンターに電話をすれば、ケータイもロック(ロックできない場合あり)、通話も通信もストップ(利用中断)することができます。
参考:盗難・紛失したときは
ちなみに、「dカード」を持っていれば、紛失時には「dカードケータイ補償」が使えますので、新しい携帯電話の購入時の費用を最大10万円まで補償してくれます。ちなみに、dカードで3万円まで、dカード GOLDで10万円まで対象になります。
関連記事:ケータイ補償サービスは不要?dカードケータイ補償を活用してお得に機種変更する方法。
知って得する!
オンラインショップで購入すると、頭金(相場5,000円~15,000円)がかからないため、店頭よりも安く購入することができます。さらにドコモは事務手数料(2,200円もしくは3,850円)もかかりません。
公式:ドコモオンライショップ
公式:auオンラインショップ